【名張市消防本部が入る市消防庁舎=名張市鴻之台1】
三重県の名張市消防本部は2月10日、昨年11月19から28日までの間に救急搬送した市内在住の20代から80代の男女と市外在住の90代女性1人の個人情報などが記載された書類計7通を紛失したと発表した。2月10日時点で外部漏えいの事実や不正使用された被害の発生は報告されていない。
同本部によると、紛失した書類は、救急隊が搬送した傷病者の住所、氏名、生年月日、既往症、脈拍、血圧、病名などが記載された「救急隊活動記録」。3枚の複写式で、医師の診察後に病名などを記入し、このうち2通は医療機関が保管し、残る1通は同本部で統計システムへの入力や決裁に使われるという。
1月28日、名張消防署桔梗が丘分署で統計システムに入力しようとした際に5通の所在が不明になっていることがわかり、翌29日には、つつじが丘出張所でも2通が所在不明になっていることが判明した。記入済みの活動記録は、当該隊や後続隊が医療機関内の書類ケースから定期的に持ち帰り、署内の専用ケースに入れて保管することになっており、仕分け作業の段階で紛失・廃棄された可能性が高いという。
該当者やその家族には2月7日までに経過報告と謝罪を終えており、同本部では「今回の事態を重く受け止め、情報管理に関する厳格な取り扱いを再度徹底する」とコメントしている。
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