【徳島インディゴソックスの特別合格選手となった寺井選手(2024年7月撮影)】

 三重県伊賀市北山の神村学園高等部伊賀3年の寺井広大選手(17)=滋賀県東近江市出身=が、野球の独立リーグ・四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスの特別合格選手(球団推薦選手)になったと、11月5日にリーグとチームが発表した。寺井選手は今後、球団との入団交渉に臨み、合意に至れば入団が決まる。

 寺井選手は中学時代に硬式の近江ボーイズでプレーし、創部3年目に入学した同校では1年夏に先発出場。長打力と勝負強さを武器に中軸を打ち、守備では2年までは一塁、3年では右翼を守ってきた。主将として創部初の秋季県大会3位と東海大会出場に導き、今年10月のNPBドラフトに向けてプロ志望届を提出していたが、指名は無かった。身長185センチ、体重100キロ、右投げ左打ち。

 伊賀で寮生活を送った高校3年間で、寺井選手が最も印象に残っているのは、2年秋に初出場した東海大会1回戦。今年のドラフトで東京ヤクルトスワローズの2位指名を受けたモイセエフ・ニキータ選手を擁する豊川(愛知)に0‐7で敗れた一戦を「勢いだけで勝てるほど甘くはなかった。相手に警戒され、冷静に判断してプレーできなかった」と振り返る。

 2022年後期から5期連続で同リーグを制している徳島球団からは、12年連続で計30人がNPBドラフト球団から指名を受けており、寺井選手も「独立リーグの中でNPBに最も近いチーム」と印象を語る。特別合格の知らせを受けた寺井選手は、取材に「打撃を評価して頂いたと思っている。多くの選手がプロを目指して競争する中で、苦しい思いもすると思うが、向上心を持ってはい上がっていきたい」と抱負を語った。

 同校野球部の谷口哲監督(29)は「プロに行きたいという思いで一生懸命やってきたので、プロに近い環境で野球ができるチャンスをもらえたのはありがたい。後輩たちへの良い刺激になると思うので、厳しい世界だがけがをせず活躍してほしい」と期待を込めて話した。

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