【コンサートに向け練習に励むワウヘミカンキのメンバーら=伊賀市で】

思い音楽に乗せて

 南米の民族音楽「フォルクローレ」を届け続けてきた三重県伊賀市の音楽グループ「ワウヘミカンキ」の結成30周年記念コンサートが、9月15日に開かれる。通訳やグループの世話人なども担ってきた同市の菊山順子さん(63)は「30年分の思い出の曲をたくさん演奏し、次の世代につなげていきたい」と思いを語る。

 グループ名は、ペルーの公用語の一つ・ケチュア語で「皆、私の兄弟」という意味。1994年、在住外国人に日本語を教えるボランティアグループ「伊賀日本語の会」でのイベントをきっかけに、オチャンテ・ウィルフレッドさん(故人)と義妹の村井アデラさん(61)、義弟の村井フェルナンドさん(51)の3人で活動を始めた。

各地で訪問演奏

 その後、オチャンテさんの3人の子どもや日本人の奏者、市内に住むペルー人や日系ペルー人らが時々に加わり、現在は7人で活動。県内の小中学校での訪問演奏、地域の催し、国際交流イベントなどに出演している。フェルナンドさんは「最初は、日本への感謝を表し、外国から来た人たちのことを知ってほしいと願って演奏してきたが、今は『皆が音楽で一緒になれたら楽しい』という思いを届けている」と語る。

 今回は「コンドルは飛んで行く」「パハロ・カンパーナ」など南米各地の10曲前後を披露し、「福岡ファミリー」「フェルナンドス」がゲスト出演する。アデラさんは「義兄(ウィルフレッドさん)が好きだった曲も演奏する。これからを担う若い世代にも一緒に楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。

 会場は同市上野丸之内のハイトピア伊賀5階多目的大研修室で、午後1時30分から同5時まで。入場無料。

 問い合わせは菊山さん(090・3425・7099)、または電子メール(junquito@nifty.com)で。

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