パリ五輪にサッカー日本女子代表「なでしこジャパン」のコーチとして参加した三重県伊賀市の宮本ともみさん(45)が8月29日、同市役所で大会を振り返った。五輪参加は現役時代を含め2度目で、次は「監督になってW杯や五輪に出たいという思いはある」と抱負を語った。
宮本さんは相模原市出身。33歳で現役を引退した後、指導者の道に進んだ。2017年からは各年代別代表のコーチとして経験を積み、東京五輪後の21年からなでしこジャパンのコーチに就任。池田太監督の下、23年のW杯や今回のパリ五輪でチームや選手を支えた。
伊賀市との縁は、高校卒業後に伊賀FCくノ一の前身チーム「プリマハムFCくノ一」に入団したのがきっかけ。代表では18歳の時に初選出され、アテネ五輪や3度のW杯にも出場、結婚・出産後も第一線でプレーを続けた。
パリ五輪の8強という結果については「悔しい。ほんの少しの差が大きかった。チームは一体感があって、雰囲気も良かった。やれることは全部やった」と振り返った。試合ではコーナーキックなどセットプレーの指示を任され、コーチングスタッフ唯一の女性としてロッカールームへ選手たちと一緒に入り、困っていることなどを会話の内容や雰囲気をつかんで監督らに伝えた。
代表監督を務めるのに必要な国内最高位の日本サッカー協会公認S級ライセンスは既に取得している。次回の女子W杯は27年にブラジルで、五輪は28年に米国ロサンゼルスで開催される。選手とコーチで大舞台の経験を得た宮本さんは「一つひとつの選択や判断でチームが大きく変わる。とても勉強になった。これから何をすべきか考えてやっていきたい」と話した。
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