三重県伊賀市の特産品「白鳳梨」の本格的な出荷が8月5日、同市羽根地区の生産組合選果場で始まった。梅雨明け後に続く好天の影響で、例年に増して食味がいい果実に仕上がっているという。
白鳳梨は同地区の畑約15・4万平方メートルで栽培しており、生産農家は昨年から1戸増え21戸。集出荷2日目の5日は各農家から「幸水」約6トンが持ち込まれ、組合員ら約50人が大きさや色などを確かめながら、選別や箱詰めの作業に追われた。
栽培が始まったのは1948年で、盆地特有の寒暖差の大きい気候を生かしつつ、有機肥料中心の土づくりや果実に虫除け用の袋かけをしない方法を採用している。出荷は「幸水」が8月下旬まで、その後は「豊水」が9月中旬ごろまで、「あきづき」が9月中旬ごろで、今年は香港への輸出や県内と関西の市場や直売所などに向け計約400トンを見込んでいる。
販売価格は「幸水」が今月16日まで、中サイズの3L(8個)で税込み3100円。同組合の前田篤組合長(50)は「中国産梨花粉の輸入が停止になって心配していたが、自給体制を整えつつあり、受粉作業が無事にできた。大きさは平年並みで、甘味が強く果汁が豊富な梨に実っている」と話した。
選果場隣の直売所は期間中、無休で営業する。時間は午前9時から午後6時まで。
問い合わせは同組合選果場(0595・21・5862)へ。
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