三重県伊賀・名張両市は7月27日、地域全体で有機農業に取り組む「オーガニックビレッジ宣言」を行った。JAいがふるさとの直売所「とれたて市ひぞっこ」(伊賀市平野西町)前で開かれたマルシェ会場で式典があり、両市や県、JAの関係者らが出席した。
オーガニックビレッジは、有機農産物の生産から消費までを地域ぐるみで一貫して進める産地を、交付金で支援する国のモデル事業。2022年11月に宇陀市が全国に先駆けて以降、今年6月25日までに全国124市町村が宣言した。県内では1月に尾鷲市が宣言している。
両市によると、伊賀地域は以前から市域をまたいで有機農業者のネットワークが形成されており、県内でも有機農業が盛ん。両市が連携し、有機農業を推進する機運を更に高めようと、足並みをそろえて宣言することにした。
式典で、岡本栄・伊賀市長は「伊賀地域はおいしい産品がとれる。有機農業を進め、しっかりと消費者の皆さんにわたるようなスキーム作りを進めていかなければならない」とあいさつ。北川裕之・名張市長は体調不良で欠席したため、中村岳彦副市長が「有機農産物の生産・販路・消費・農家所得が拡大する好循環を創出していきたい」とあいさつ文を代読した。
宣言に当たり、両市とも有機農業実施計画を策定。28年度までに、伊賀市は新規の有機農業従事者を5人増やし、有機水稲栽培の面積を10万平方メートルまで増やす、名張市は有機農業の従事者数を7人増やし、有機農業の栽培面積を現在の12万2000平方メートルから更に2万4000平方メートル増やすなどの目標をそれぞれ掲げている。
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