三重県伊賀市西高倉の建設会社経営、豊岡賢さん(73)はコロナ禍を機に、自宅隣の倉庫を改造したギャラリーで日々木工に勤しみ、色や木目を生かした食器やアクセサリーなどを生み出している。
新型コロナの影響で施主と対面しての商談が無くなり、2か月ほど仕事を休んだ際、30代のころに入手したものの使っていなかった木工ろくろがあるのを思い出した。
最初は、現場で余った端材を使ってトレーやボウル、カップなどを作ってみた。それぞれに色や木目の違うヒノキや杉、栗などを寄木にし、デザインも工夫を凝らす。他にもスプーンやコースター、まな板、イヤリングなどのアクセサリー類まで作るようになった。
イメージで
デザインは図面に起こさず、イメージを基に直接木を組み合わせていく。今年は5月の大型連休から1日2点のペースで作り続け、大小さまざまな長方形のトレーが80点ほど完成し、知人にプレゼントするなどしている。
豊岡さんは「現場で残った木材や庭先で処分に困った知人の樹木などを材料にしている。欲しい人が使ってくれたらうれしい」と笑顔で語った。
2024年6月22日付870号2面から
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