【子ども食堂に向けて準備を進める生徒ら=名張市で】

「ありがとう」言われる経験を

 「おいしい物を食べさせたい」「子どもにありがとうと言われる経験をしてほしい」。そんな思いを形にした「子どものために子どもが作る子ども食堂」が開催される。

 中心となって準備を進めるのは、いずれも伊賀地域の小学5年から中学3年の西木夢乃さん(14)、西木晴乃さん(14)、栗田未来翔さん(14)、武田美月さん(12)、川西花芽さん(11)の5人。名張市下小波田でカフェ「サナブリ」を経営する西木真木さんが同所で教える料理教室に通う生徒たちで、「料理を作る」「お菓子を作る」「ポスターを作る」など、それぞれの得意分野を発揮する。

 食堂で提供するのは、栄養バランスやネーミングなどを生徒たちが考えた「みっくんの卵焼き定食」「はるの肉しか勝たん丼」「ゆめの青空ゼリーパフェ」「みきのバスクチーズケーキ」。いずれも150円から300円で、「お楽しみゲームコーナー」も設置されるそうだ。当日の接客や食器洗いも自分たちでするという生徒たちは「おいしい、楽しい、幸せ、笑顔が絶えない食堂にしてみせる」と意気込む。

 西木さんは「地域の子どもたちが元気になってほしい、というのが発端だが、働く大変さを知る社会経験はとても大切。また、喜ばれるのは自信になる。働いているこの子たちを見て、働く格好良さも実感してほしい」と語り、「好評なら今後も続けていきたい。地産地消を担うこの子たちに協賛もお願いできたら」と呼び掛けた。

 食堂は6月30日午前11時から午後2時まで、同カフェで。予約優先。対象は幼児から小学生だが、一般の利用(料金は3倍増)も可能。詳細はインスタグラム(@cafesanaburi)で発信している。

 予約、問い合わせは同カフェ(0595・48・6936)まで。

2024年6月22日付870号21面から

- Advertisement -