近畿大学農学部(奈良県奈良市中町)の環境政策学研究室(鶴田格教授)に在籍する3年生12人が6月初旬、山添村広瀬の名張川沿いで竹林や雑木の伐採作業を体験した。学生たちは地元住民らに教わりながら、のこぎりやなたなどを手に、足元や頭上に注意しながら作業を進めていた。
アユ釣りが解禁になる時期に合わせ、県道から河原への道をさえぎる竹や雑木などを除去するのが目的で、住民有志以外に同村や奈良県の専門職員なども参加。農業経済学などが専門の鶴田教授は、十数年前から同村と農業分野で交流があり、2020年から3年生の環境管理学専門実習の一環として伐採作業体験に取り組んでいる。
伐採作業を終えた3年生の葛城大智さん(19)は「竹が入り組んだ生え方をしていたので、作業は想像していたより危険だと思った。木や竹を倒す時の迫力がすごかった」と汗をぬぐっていた。
「少子高齢化で手入れが行き届かない地元の山林の整備に何かヒントが得られれば」と、ボランティアで初めて参加した名張市南古山の酒井優さん(48)は「学生の皆さんとともに学ばせて頂いた経験を地元に持ち帰り、環境整備や維持管理に役立てていきたい」と話した。
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