【伊賀市消防本部=同市緑ヶ丘東町】

 三重県伊賀市消防本部は6月12日、急病者を搬送していた救急車が物損事故を起こし、病院収容時間が約19分遅れたと発表した。

 市消防本部によると、同日午後2時50分ごろ、同市川西の県道で軽トラックの運転席で心肺停止状態だった70代男性を救急車が市内の病院に搬送しようとしたところ、方向転換時にフロント右部分がガードレールと衝突。代替の救急隊で対応したが、病院収容に遅れが生じた。

 病院到着までの約34分間、代替も含めた救急隊が心臓マッサージや自動体外式除細動器(AED)で救命処置を継続したが、男性はその約30分後に死亡が確認された。死因は急性心筋梗塞で、救急担当医が搬送遅延と死因の因果関係はないと家族に説明し、同消防本部は男性の家族に対し搬送遅延についての説明し、謝罪した。

 今後の対応について、市消防本部は事故防止の徹底を行うとともに、事故検証会を開催し再発防止に努めるとしている。

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