オーナーシェフ 杉中庄二郎さん(70)
料理の世界に身を置いて約45年。70歳にして念願のレストランを故郷・奈良県宇陀市室生瀧谷でオープンした。「料理人としての人生を貫くためにも、早寝早起きを心掛けて食事にも気を遣い元気に働き続けたい」と意気込む。
20歳で上京してレストランやホテルなどに勤め、家計のためにと仕送りもしながら、フレンチシェフとして経験を重ねてきた。65歳で退職し、故郷に近い名張市内に家を購入。「老後をゆっくり過ごそうかと考えたが、幸い体は元気だし、今までやってきた料理をやろうと考えた」という。
実家近くに建てた、その名の通り「森の中の小さなレストラン」は4月に開店したばかり。メイン料理の和牛ビーフシチューなどの仕込みや試作、接客など、ほぼ一人でこなす忙しい毎日を送るが、今後店が落ち着けば、兄が営む障害者向けグループホームの就労支援の場として、軽作業などで入居者を受け入れていくという。
海外の美術品や器など、幅広いジャンルの“杉中コレクション”が並ぶ店内。「亡き両親は、私が料理人時代から独立して店を持つことを願っていた。喜んでくれていると思う。今までの料理人人生を全うしたい」と語った。
問い合わせは杉中さん(090・4430・0121)へ。
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