喜寿を迎えた自分にとって、何が一番大事か―。目立て職人だった父の「仕事場」を描いた精巧な油絵などで知られる三重県名張市新町の山本博一さん(77)が、5月18日から29日まで同市百合が丘西5番町のサービス付き高齢者向け住宅「百合ヒルズ」ギャラリーで5年ぶりの絵画展を開く。入場無料。
学生時代から絵画に親しみ、定年を控えた50代後半には二紀会の準会員となり、本格的に創作活動を展開。父の仕事場に並ぶ、手入れされたのこぎりなどの道具、市内にあった鍛冶屋の作業場などを題材に、正確な観察眼と筆致で数々の大作を生み出してきた。
いつも心にあるのは、師事していた伊賀市の画家・上田保隆さん(故人)が常日頃語っていた「今、何をしなければならないか、何が大事か」という教え。「年齢を重ねても、他の誰にも描けないオンリーワンを目指していく」と意欲旺盛だ。
今回は「仕事場」シリーズを中心に大小40点ほどを展示し、チャリティー販売のコーナーも設ける予定。山本さんは「地元の名張では約10年ぶりの個展。これからも自分らしく描き続けていけたら」と語った。
時間は午前10時から午後5時(最終日は同4時)まで。
問い合わせは山本さん(0595・63・1633)へ。
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