三重県名張市美旗町池の台東の外薗清巳さん(72)方の庭に、異様な見た目のきのこが生え、外薗さんと秀子さん(71)夫妻を驚かせた。
4月中旬、秀子さんが庭の雑草を抜いていたところ、スズランを植えている場所の近くできのこを見つけた。5センチほどの大きさで、蜂の巣のような網目状のかさがあり、頂部には穴が開いていた。初めて見る形に「毒きのこかもしれない」と警戒したという。
秀子さんから話を聞いてきのこを見た外薗さんは「蛇の頭みたいだと思った」と振り返る。その後、インターネットで形の似たきのこを調べ、専門家がいる岩手県林業技術センター(同県矢巾町)に送ったところ、「アミガサタケ」と判明した。
アミガサタケは「モリーユ」とも呼ばれ、フランス料理やイタリア料理などで使われる高級食材。同センターの上席専門研究員、成松眞樹さんは「アミガサタケの菌が何らかの理由で庭の土に移ってきて、条件が良かったので出てきたのだろう」と話した。
外薗さんは「庭の花のためにまいていた肥料に、菌が紛れ込んでいたのかも」と推測。夫妻は「高級ならまた生えてほしいな」と笑顔を見せた。
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