民謡やよい会(森永弘昌会長)の34回目の発表大会が6月2日午後1時から、三重県伊賀市西明寺の市文化会館さまざまホールで開かれる。入場無料。市内に5教室と三味線・尺八・太鼓・民舞の教室で習う老若男女約40人の中で、今年は三味線で30代と50代の女性、歌で70、80代の男性の計4人が初舞台を踏む。
兵庫県出身で、伊賀に暮らして半世紀になる同市川東の無職、三根秀男さん(78)は、知人の紹介で今年1月から月2回、三田教室に通っている。発表会では、教室生たちの踊りに合わせ「河内音頭」を披露する。
昔から歌うのも歌を聞くのも好きで、退職後もカラオケや老人クラブの集まりなどで演歌や歌謡曲を楽しんでいる他、同会の練習日以外にも、自宅で毎日30分から1時間ほど歌っている。「うまく歌うのではなく、楽しく歌うことを心掛けている。緊張はあるが、楽しんで練習の成果を出せれば」と意気込んでいる。
大のカラオケ好きが高じ、友人に誘われて昨冬入会した同寺脇の自営業、澤建男さん(80)は、上野東部地区市民センター(緑ケ丘東町)での月2回の教室に通っている。
最初は「演歌とは譜面も声の出し方も全く違う」ことに戸惑ったそうだが、中野弥生会主(77)らの指導を受け、「与えられた時間のステージを務められるように」と気を引き締める。初舞台の演目に選んだのは「九州炭坑節」だ。
合奏や扇舞も
発表大会のテーマは「私の十八番」。「やよい会音頭」「伊賀上野音頭」で開幕し、全国各地の民謡や三味線と尺八の合奏、扇舞、フィナーレの「伊賀上野小唄」まで40曲の歌や踊りを披露する。賛助出演は扇友会、松栄会、神心流尚道館上師範の山本鳩風さん。
中野会主は「伊賀の民謡の火が消えないよう、民謡や民舞の仲間を少しでも増やし、皆が楽しく面白く続けていけたら」と思いを語った。
問い合わせは中野会主(0595・23・7617)まで。
2024年4月27日付866号4面から