【感謝状を手にする木下さん(左から2人目)ら=名張市蔵持町芝出で】

 三重県警名張署は3月28日、一人で電車内に迷い込んだ6歳の女児を発見、保護したとして、近畿日本鉄道名張列車区車掌の木下昌彦さん(54)に署長感謝状を贈った。

 同署などによると、木下さんは14日午後3時ごろ、乗務していた近鉄名張駅発大阪難波行き特急の3号車で、一人で座っている女児を見つけ、「一人で乗られているの」と声を掛けた。女児は落ち着いた様子で「うん」と答え、「切符とかは」と尋ねると、手に着けていたおもちゃの指輪を見せた。行き先もわからない様子で、周囲に保護者はいなかったという。

 木下さんは運転士や指令所に報告するとともに、女児を後尾車両に誘導して不安にならないよう声を掛け、次の停車駅・大和八木(奈良県橿原市)で駅員に引き継いだ。

 女児は名張市内の自宅から姿が見えなくなり、同署が午後3時前に保護者から連絡を受けていた。女児は大和八木駅から名張駅まで戻され、無事に帰宅した。

 この日、嶋田敏署長から感謝状を受け取った木下さんは「(女児が)無事に親御さんの所に帰れてよかった」と話した。

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