三重県名張市議会(定数18、欠員1)は通年議会閉会日の3月29日、市職員に威圧的な言動をしたなどとして、自由クラブの木平秀喜議員(68)への辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。同決議に法的拘束力はなく、木平議員は辞職に応じない考え。
決議案は、福田博行議員(清風クラブ)ら4人が共同で提出した。市職員への威圧的言動など、木平議員の行為に抗議する要望書が北川裕之市長から出されたことや、2月に細矢一宏議長が木平議員に厳重注意を通知した際、文書の受け取りを拒否したことなどを受け、「議会に対する信用を著しく失墜させ、議員としての資質に欠ける」などとして辞職を求める内容になっている。
採決結果は賛成11、反対4で、自由クラブ、日本共産党の2会派が反対した。提案理由を説明した福田議員は取材に対し、「可決になったことを重く受け止めてほしい」と話した。
決議後、木平議員は取材に対し、「根拠もないので、何も思っていない」と答えた。住民らと3人で市役所窓口を訪れた際、市職員に「議員をばかにしているのか」と発言したことは認めつつも、「そんなに大きな声ではない。言葉を出したことはいかんと思うけれども、そう言うように誘導させるくらいイライラさせるような対応をされた」などと話した。
市議会事務局によると、同市議会での議員辞職勧告決議は2016年以来。新年度の招集議会は4月17日に開かれる。
【関連記事】倫理違反で市議を厳重注意 市議は否定し文書受け取り拒否 名張市議会(https://www.iga-younet.co.jp/2024/02/06/87079/)
- Advertisement -