三重県伊賀市が策定する「伊賀市保育所(園)民営化計画」で、園児数減少のため閉所の方針が打ち出されている市立たまたき保育所(同市玉瀧)について、保育所育友会(保護者会)は2月7日、「同意できません」と反対する意見書を岡本栄市長に提出した。
2021年に策定された同計画では、児童数が少ない保育所を安定した運営が見込める規模の保育所と統合し、民営化を進めるとしている。園児20人のたまたき保育所も統合の対象となり、保護者に向けた昨年10月の説明会で、25年3月に閉所する案を伝えていた。
この日、同市役所に育友会の役員が訪れ、「存続させていくという方向性」でまとめた意見書を提出。市の意向から非公開で内容を説明した。
意見書では「『同年齢ごとのクラス編成での集団保育が必要』との市の考えは、4年間、異年齢保育で健やかに成長した児童の育ちを否定することにつながる」とし、「病気などを抱える児童の心理的負担の軽減になる」と少人数保育の必要性を訴えた。また、自然保育に特化した保育所としての存続を提案する内容も含まれていた。
意見書を提出した同会の大石亮子さん(45)は取材に「地域の子どもの大事な居場所を守っていきたい」と話していた。
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