三重県名張市つつじが丘北4の菅井美幸さん(55)が、著書「はじめての包丁Book」を自費出版した。
菅井さんは夫と東京都内でダイニングレストランを営んできたが、シェフの仕事と子育ての両立で疲労が蓄積し、2013年に体調を崩してしまった。検査で十二指腸がんが判明し、手術を受けて抗がん剤治療を続けた。
店をやめて東京を離れると決め、自身の保養と子育て環境を考え、14年に名張市へ移住。これまでの経験を生かした料理教室を始め、活動を広げていった。
教室の生徒が増える中、より多くの人に料理のノウハウを伝えようと考え、本を作ることに。写真やイラストなどは、伊賀地域と近隣の仲間が協力し、構想から4年をかけて完成させた。
A5判カラー150ページで、料理の基本である包丁の正しい扱いを分かりやすく説明。包丁の選び方や握り方、切る時の姿勢や食材の押さえ方、手入れの方法など、イラストや写真を交えてまとめた。小さな子どもでも作れるレシピも掲載している。
菅井さんは「料理は生きる力。この本を読んで始めて頂けたら」と話した。
著書は、名張市のブックスアルデや伊賀市の岡森書店白鳳店などで税込み1500円で販売している。伊賀・名張両市の図書館にも寄贈したという。
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