【「市の魅力発信・文化交流」について質問する崇広中の生徒=伊賀市四十九町で】

 三重県伊賀市で1月25日、「こんなまちにしたい! 私が思い描く伊賀市の未来」をテーマに質疑する中学生議会が開かれた。市立中10校の生徒計21人が参加し、中学生の視点で市政の課題を取り上げ、課題解決に向け提案した。

 中学生議会は議員の立場で質問や提案をすることで社会参画への意欲を培ってもらうのが目的で、中学生議長は緑ヶ丘中3年の吉福凛子さんが務めた。開会前には近森正利議長から生徒一人ひとりに任命証書が手渡された。

 質問時間は1校につき答弁を含め10分以内で、緑ヶ丘中3年の山田綺愛さんは民法改正を機に同市が対象を20歳から18歳に変更した成人式について質問。「伊賀市以外では20歳が対象なので、一緒にお祝いできないのが少し残念。私たちの多くは高校を卒業してから1か月の準備で成人式を迎える。以前のように1月に20歳の成人式を迎えたい」と訴えた。

 岡本栄市長は「20歳で成人式をするのは日本だけで、世界のスタンダードは18歳。おかしいのは他の自治体。18歳で大人になっているのに2年遅れて成人式というのはどうなのか。他所がやっていないから恥ずかしいではなく、他所でやっていないことができることを誇らしく思ってほしい」などと答えた。

 阿山中は「無料の自習スペース設置」について質問。3年の谷本瑛汰さんは「かつては阿山図書室にあったが、数年前になくなってしまった。市全体でも少なく、利用が難しくなっている」と現状を説明した。3年の藪中耕太郎さんは仕切り付きの机や丸型テーブル、いすなどを配置した自作の模型を持参し、市内各地区に無料の自習スペース設置を提案した。

 事前に通告した他の質問では「上野天神祭でパフォーマンスステージを設置してほしい」(城東中)や「鉄道網の本数増と各駅のバリアフリー化」(柘植中)、「防災訓練に中学生が参加していない理由について」(大山田中)などもあった。

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