唐招提寺(奈良市)の伝統行事「うちわまき」でまかれるハート形のうちわ「宝扇」の材料となる女竹(めだけ)の伐採と選別作業が1月11日、三重県名張市滝之原であった。市民有志でつくる「唐招提寺に竹を送る会」の会員ら約40人が取り組んだ。
うちわまきは700年以上の歴史があるとされ、毎年5月19日に行われている。まかれる宝扇は、厄除けのご利益があると言われている。軸などに使う材料が不足したため2011年から同会が毎年納めており、今年で14回目。
この日、参加者たちは切り出した女竹の節を合わせて長さ約3・5から約4メートルにそろえ、25本ずつの束にした。事前に用意していたものを含む1000本を19日に唐招提寺へ運ぶ予定。女竹は奉納後、約1年間乾燥させてから加工される。
同会の奥西勲会長(82)は「途切れることなく続けていくことが大切。今年は新年早々大変なことがあったが、早く幸せな日常が戻ることを願って奉納したい」と話した。
【関連記事】竹送り行事の参加者募る 名張から唐招提寺へ 11、19日(https://www.iga-younet.co.jp/2024/01/03/85029/)
- Advertisement -