消費税の「インボイス制度」が10月に始まる。三重県の伊賀市と名張市を管轄する上野税務署の浅香幸広署長(60)に、伊賀地域の状況や疑問点などについて質問した。〈連載(全5回)〉
【Q】インボイス制度を巡る管内の状況や導入前後の取り組みについて教えてください
【A】管内のインボイス発行事業者の登録については、2023年7月末現在で約3600件の事業者が申請(個人約1700件、法人約1900件)しており、課税事業者については9割以上の方が既に申請を済ませている状況であり、この傾向は全国的にも同様です。今後は10月の制度開始に向け、免税事業者の方にも更に周知を図っていく必要があると考えており、関係機関と連携しながら必要な取り組みを行ってまいります。
具体的には、免税事業者などの小規模事業者の方に向けて、インボイス制度への関心・認知を広げる取り組みを引き続き実施するとともに、登録するか否かを検討している事業者に対する個別相談などの寄り添った対応を行うことしております。
また、制度開始後においては、制度に不慣れな事業者の方々に寄り添って、丁寧に説明を行うこととしており、まずは制度の円滑な定着に向けて柔軟に対応してまいります。
【Q】インボイス制度を巡り、管内の事業者からどのような声が多く寄せられていますか
【A】登録や公表制度に関する相談が多く寄せられています。また、インボイスの具体的な記載事項など、より実務的な相談が増えているように感じています。
【迫るインボイス②】上野税務署長に聞く 免税業者に不利?(https://www.iga-younet.co.jp/2023/09/14/80663/)
【関連記事】新署長の浅香さんにインタビュー 上野税務署(https://www.iga-younet.co.jp/2023/09/13/80639/)