三重県は、県道上笠間八幡名張線の道路改良工事で、名張市薦生のバイパスの一部区間150メートルを8月22日に供用開始したと発表した。
県伊賀建設事務所によると、事業の全体区間は950メートルで、2014年度に事業着手。従来の最小幅員は3・1メートルで、車両同士のすれ違いが困難な場所もあったが、3メートルの片側1車線の車道と2・5メートルの歩道を備えた全幅員9・75メートルのバイパスを南側に整備した。
同区間の工事に伴って県埋蔵文化財センターが行った「薦生遺跡」の発掘調査では、約1300年前の奈良時代の役所とみられる大型掘立柱建物跡などが見つかり、今回の工事では遺跡保護のため、かご網の中に石を詰めた「かごマット」で道路面を1メートル程度かさ上げする工法がとられた。
残る800メートルの区間には薦生橋の架け替え工事も含まれており、全区間の供用開始時期はまだ見通しが立っていないという。
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