【ぜんまい時計の中をのぞく園児たち】

小さいころから時間大切に

 6月10日の「時の記念日」を前に、三重県伊賀市上野魚町の広井時計眼鏡店でこのほど、時計の歴史や仕組みに触れる講演会が開かれ、白鳳幼稚園(同市上野伊予町)年長の園児約20人が時間の大切さを学んだ。

園児たちに紹介した櫓時計

 同店は1930年創業。講演会は地域の幼稚園や保育園の児童らを対象に「小さいころから時間を大切にしてもらおう」と、50年以上前から続けている。

 5月に開かれた講演会では、同店の廣井祥子さん(41)が、時計を動かしながら仕組みや種類を説明。ぜんまい時計やからくり時計、キャラクター時計、砂時計、防水時計などさまざまな種類を紹介した。

 園児たちに見せた四角錐台の台座に時計部分を置く櫓時計は、60年ごろに店で取り扱っていた商品の一つ。重り(分銅)を動力とする江戸時代に使用された機械時計の復刻版で、電池で動くクォーツ式。店での販売終了後、インテリアとして1台残していたという。「昔使われていた時計だよ」と説明すると園児たちは「こんなの見たことない」と興奮気味に話していた。

 廣井さんは「時間は戻すことができないので、大切に過ごしてもらいたい。今後も続けていきたい」と話していた。

2023年6月6日付845号7面から

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