三重県名張市蔵持町里の市武道交流館いきいきで5月21日、「第13回名張で学ぶがん医療」が開かれた。がん患者のゲノム(全遺伝情報)を解析して最適な治療法を選択する「がんゲノム医療」について、参加者約100人が耳を傾けた。
市がん・難病相談室の主催。講演会は2010年からほぼ毎年続いており、がんとの向き合い方や治療法について、医師や専門家から話を聞く場をつくってきた。
この日、三重大学医学部付属病院ゲノム医療部の奥川喜永教授が「がんゲノム医療と総合がん治療センター構想について」と題して講演。ゲノムの解説や患者への支援制度の紹介、未発症者の検査の重要性、同病院が運営するがんセンターの取り組みなどを説明した。
奥川教授は「がんと闘う患者が元気に過ごせるように、さまざまな治療法の選択肢を一緒に考えていきたい」と話していた。
大腸がんの母を思い、講演会に参加した同市桜ケ丘の40代女性は「がん研究がここまで進んでいることが分かって、安心できた」とほほ笑んだ。
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