【調印式に出席した(左から)法正さん、北川市長、浅野社長、quimさん=名張市役所で】

 三重県名張市は4月5日、合成樹脂繊維大手の萩原工業(本社・岡山県倉敷市)と災害時の物資調達の協定を結んだ。両者にこれまで関わりはなかったが、2人の観光大使が縁を取り持った。

 同社は、レジャーから工事現場までさまざまな場面で使われるブルーシートなどを国内で製造。これまでに、全国18自治体と調達に協力する災害時協定を締結している。

 昨年10月には、千葉県銚子市と協定を締結。その後、銚子市観光大使で会社員のquim(キム)さんと、名張市観光大使でシンガーソングライターの法正さんに音楽活動を通じた縁があったことから、名張市との協定へと発展した。協定により、災害時に必要となるブルーシートや土のう袋などの供給を優先的に受けることが可能となる。

 調印式で、北川裕之市長は「本当に心強い。市民の命と財産を守るために、これからも全力で取り組みたい」、同社の浅野和志社長は「シートには色んな種類があり、用途に合ったものを供給できる。防災減災に少しでもお役に立てるよう頑張りたい」と話した。

 同席した法正さんは「名張市と他県との交流が、より活発になるきっかけになれば」、キムさんは「安全なまちでなければ観光は成し得ない。観光大使が防災減災に関わる意義はある」と話した。

- Advertisement -