三重県伊賀市の旧市役所庁舎を公民連携のPFI方式で改修整備し運営する計画の新図書館について意見を出し合う3回目のワークショップ(WS)が3月26日、同市上野丸之内のハイトピア伊賀で開かれた。建物には新図書館、ホテル、カフェ、観光案内所などが入居する計画で、主催した事業者は前回のWS参加者から出た要望に応じ、開催時間を30分早めて質疑応答の時間を設けた。
事業契約を結んだのは特別目的会社「伊賀市にぎわいパートナーズ」で、今年度最後のWSには32人が参加。検討中の施設概要について、事業者は参加者から出ていた同じ階にある客室と学習室の共用廊下が子どもの安全確保の観点から見直すべきとの意見について、廊下の利用を宿泊者に限定するよう改めると説明した。
過去に大雨で浸水した旧庁舎正玄関より約1・1メートル低い地下の場所に閉架書庫などを配置する点については「排水の問題はいろいろある。徹底的にクリアしていくしかない。貴重な古文書などもたくさんあるので、浸水や雨漏りが今後起きないよう対策する」と話した。客室数は20室程度で、1室の広さは30平方メートル以上を確保し2、3人が利用できる部屋で検討しているとした。
質疑応答では、緑化した中庭を「図書館の一部として活用できないか」「エレベーターが1基しかない」などの意見があった。事業者によると、6月末ごろを予定する基本設計の確定前に説明会を開く方針。
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