【整備した古民家のイベント会場で、参加を呼び掛ける百中さん(左)と布さん=伊賀市白樫で】

2月11日に講演会と演奏会

 「和文化を継承する場所に」。約2年前に奈良県橿原市から三重県伊賀市白樫に移住後、空き家になっていた築100年の古民家と約2300平方メートルの広大な土地を活用し、和に親しむ地域に開かれた場にしたいと、DIYに奮闘している布俊晴さん(59)。毎月予定しているイベントの第一回目として、2月11日に「おもしろ古事記のお話し会&雅楽演奏会」を開く。午後1時から同3時30分まで。

 IT関係の会社を経営していた布さんは、60歳の節目を前に「自然に囲まれた田舎暮らしを楽しみたい」と古民家を購入。床面積143平方メートルの木造平屋建ての母屋は7LDK。和室のふすまを外すと38畳の大広間になるつくりで、かまどや屋根裏部屋もある。敷地内には約70平方メートルの離れや蔵なども併設。耐震補強は専門家に依頼したものの、敷地の整備などをほぼ1人で進めていた。

 作業をするうちに「荒れた畑を復活して作物を育てたい」「露天風呂やサウナを作りたい」と、理想とする完成形のイメージがどんどん膨らんでいったという。一人での作業に限界を感じ、インターネットでボランティアを募ったところ、DIYに興味がある同市四十九町の百中宏幸さん(65)と意気投合。イベント好きな百中さんの協力もあり、「地方創生の一環につながれば」と、和文化のイベント会場としての活用を考えた。

 建国記念の日に合わせて開催する第一回目では、午後1時から、講演活動に取り組む藤森成人さん(37)が、建国記念の日の由来を古事記や日本書紀を紐解きながら話す。同2時30分からは、市内の雅楽愛好者がつくる「IGA陽気雅楽会」による演奏が披露される。今後は書や座禅、茶道などの体験型イベントも予定しているという。

 布さんは「和文化に触れて、昔の暮らしの魅力を味わって」と来場を呼び掛けた。

 イベントの定員は先着30人。参加費として茶・菓子代などを含む1人1000円が必要。

 申し込みは、百中さん(090・4367・9540)または、専用フォーム(https://forms.gle/zArZ8j2KPjJQzWT29)から。

2023年1月28日付836号20、21面から

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