三重県名張市の知的障害者支援施設「ワークプレイス栞」(百合が丘東9)で絵画制作に取り組む西口武延さん(72)が、亀山市で開かれる現代芸術祭「亀山トリエンナーレ」に初出展する。若手芸術家の登竜門として知られ、国内外から参加する93組のアーティストがさまざまなジャンルの作品を発表する中、西口さんの力作が会場を彩る。
西口さんは子どものころから絵が好きで、製造業の工場を退職後、2018年から同施設の生活介護事業「アトリエ彩」で本格的に作品づくりを始めた。頭に浮かぶ情景や人物、動物などを題材に、アクリル絵の具などを使って毎日のように絵を描き続ける。これまで、「東北障がい者芸術全国公募展」で19年に初入選し、20年には企業賞を受賞している。
亀山トリエンナーレでは、カラフルで生命力や楽しさが感じられる西口さんの作品が評価され、審査を経て参加アーティストの1人に決まった。東町商店街の店舗や公共施設など42か所が会場となり、西口さんの作品は同商店街の「肉のむかい」で展示される。50号の大型作品や鮮やかな背景とともに親子のゾウを描いた作品など、4、5点を展示する予定だという。
西口さんは「見てもらえることがうれしい。これからもずっと描き続けたい」と話す。
亀山トリエンナーレは10月30日から11月19日まで。一部展示会場では、500円の共通券が必要。
問い合わせは同芸術祭事務局の森さん(090・8950・3011)まで。
2022年10月22日付830号11面から
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