三重県警伊賀署は10月20日、適切な対応で詐欺被害を未然に防止したとして伊賀市川東の壬生野郵便局長、釜井義剛さん(44)に感謝状を贈った。
同署や釜井さんによると、同月4日午後0時30分ごろ、80代の女性が来店。釜井さんが応対すると、「孫から電話があり、200万円を貸してくれないかと言われた」と、定額貯金の払い戻しを申し出たという。
釜井さんは使途の詳細を聞いたが、話がかみ合わないなど不審に思い、その場で家族に電話して事実確認したところ、詐欺だと分かった。女性宅の固定電話には同日午前中に孫を名乗る若い男から連絡があり、店舗で応対中にも未登録の番号から女性の携帯電話に連絡があった。
今回の未遂事件はオレオレ詐欺の手口で、県警が各金融機関に配布したアンケート形式の「声掛け支援ボード」が活用され、詐欺被害を防ぐのに役立った。金融機関側も警察からの要請と説明でき、詐欺の可能性があるかについても利用客に伝えやすいという利点がある。
贈呈式の後、釜井さんは「普段から接する機会が多い年配の方の気持ちを踏みにじるような行為は許せない。被害を止められてよかった」と話し、中村勇索署長は「瀬戸際で詐欺被害を防いで頂いた。今後ともよろしくお願いします」と礼を述べた。
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