三重県伊賀市玉瀧の藤澤公さん(73)が自宅の畑で栽培している長ヒョウタンの実が、長さ2・7メートルにまで成長した。実の長さを競う「日本長瓢箪(ひょうたん)競技会」に毎年出品し、昨年までは2メートル強が最長だったが、今年は短かった梅雨が功を奏したのか、更に長い実が育っている。
5月中旬に植えた苗から、鉄パイプを組み合わせた高さ約2メートルの棚につるが伸びている。花は数多く咲くが、実として残したいもの以外は摘花して栄養を集中させる。昨年までは別の畑で栽培し、「実が地面につくくらい長くなると、畑に穴を掘って対処していた」そうだが、今年は競技会メンバーの助けもあり、実を斜めにして木枠などで支える方法を実践している。
同競技会(竹内幸生会長)によれば、今年は梅雨の期間が短く、実が腐ったり、つるが育たなかったりすることも少なく、他の会員の畑も例年より長く育っているそう。「緑のカーテン」になるゴーヤを棚の南側で育てていることも奏功した可能性があるといい、藤澤さんが今年残した5本のうち4本が2メートルを超えた。
8月19日朝、改めて実の長さを計測した藤澤さんは「これだけ長くできると、うれしいもんやな」と顔をほころばせていた。
十数年前に伊賀市で始まった競技会は、同市に本部を置き、県内の木曽岬町と千葉県に支部がある。生育環境によっては、長いもので3メートルを超すほどにもなるそうで、毎年10月の競技会に向け、会員たちが手間を惜しまず育てている。
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