地元企業との賃貸借契約を解除　伊賀市の多目的広場用地

　三重県伊賀市は8月16日、市消防本部（緑ケ丘東町）や市民体育館に隣接する多目的広場用地約1万2851平方メートルについて、プールなどの健康増進施設として活用を提案した地元企業との賃貸借契約を解除したと市議会議員全員協議会で説明した。

　契約を結んでいたのは生コンなど建材販売やスポーツクラブを運営している「西條」が中心の企業グループ。スポーツ振興課によると、新型コロナの感染拡大で今後の事業見通しが厳しいなどが理由で、今年7月末で契約を解除した。

　同社が契約時に前納した2020年10月から33か月分の賃料2574万円と契約保証金780万円のうち、市は11か月分の賃料858万円と契約保証金の計1638万円を返還する。同課は今後の利活用策について「現時点では決まっていない」と話した。

　同用地は市が県から購入した旧上野商業高跡地の一部で、19年1月にプロポーザル方式で同社の提案を採用。契約後、土地貸付に伴う県への違約金として約3300万円を支出している。