尾家さん・姫野さん
「人をつなぐ、地域をつなぐ」。三重県名張市在住の尾家孝和さん(25)と姫野誉之さん(25)はこのほど、店舗のPRや製品・サービスの紹介映像などを制作する事業「Connect(コネクト)」を始めた。地元に恩返しをしようと、地域の魅力を広める動画作りに熱を入れている。
2人は県立名張西高(現・名張青峰高)の同級生。卒業してから京都で美容師として働き始めた尾家さんは約2年後、家庭の事情で帰郷。大阪で会社員をしていた姫野さんが帰郷するタイミングと偶然重なり、連絡を取って再会した。
互いの近況を話した2人は、「地元の良さを改めて実感した」と意気投合。魅力を発信する手段として、時代とともに需要が高まるも、地元ではあまり浸透していないと感じていた映像事業に注目し、昨年春から本格的に活動を始めた。
店の情報サイトも
撮影と編集を担当するのは、高校生のころからカメラに親しみのある尾家さん。風景撮影で培った技術を生かし、経験の少ない編集作業は仕事を受けながら独学で学んでいった。忍者の衣装でインタビューをする姫野さんは、体験を通じて店舗のサービスや製品を紹介。持ち前の人当たりの良さで会話を弾ませている。
制作した映像は、ホームページ(https://connect-tunagu.com/)で記事とともに公開する他、動画投稿サイト「ユーチューブ」や写真投稿サイト「インスタグラム」でも発信する。「映像を作るだけでなく、魅力を発信できるプラットフォームを提供できれば」と2人。訪れた店舗のグルメやイベント情報を掲載するウェブサイト「コネまが」も今年4月に始動し、活動の幅を広げている。
尾家さんは「映像ならではの表現方法で、写真や文章だけでは伝わらない地元の魅力を引き出せれば」と話し、姫野さんは「『地域を盛り上げてね』との声がうれしい。『コネクト』の名前の通り、仕事を通して地元とより深くつながっていきたい」と笑顔を見せた。
2022年7月30日付824号15面から