「第104回全国高校野球選手権三重大会」の1回戦9試合が7月11日、松阪市のドリームオーシャンスタジアム(県営松阪球場)など4会場で行われた。伊賀地域では伊賀白鳳(伊賀市)、神村学園伊賀(同)、上野(同)が初戦を突破したが、名張青峰(名張市)は初戦敗退となった。
相可(多気町)と対戦した伊賀白鳳は初回、増田良吾君(3年)のスクイズなどで2点を先制。先発した主将の池山誉之君(同)は3回まで走者を許さなかったが、4回に相手4番の二塁打で同点とされる。しかし直後の5回、濱田誠君(同)の中越え二塁打で再び2点を勝ち越し、6回にも1点を追加。8回に失策が絡んで1点を返されるが、最終回も二死満塁のピンチをしのぎ、5-3で競り勝った。
伊賀白鳳は昨秋、今春と地区予選で敗退し、県大会に進めておらず、対する相可は昨秋の県大会で8強入りしていた。試合後、池山君は「1か月ほど調子を落としていたが、ここ1週間で課題と向き合い、修正も間に合った。どこまで通用するかと思い、コースをついていく投球を心掛けた」、濵地彰彦監督は「強い相手に皆が役割を果たして5点取ることができた。8回の失点を1で抑えられたのが大きかった」と振り返っていた。
尾鷲(尾鷲市)と対戦した上野は初回、増井叶夢君(2年)の適時打で1点目を取ると、犠飛と3連打で5点を先制。3回にも鹿道巧君(3年)の適時打で加点する。先発の識名相太君(2年)は4回に長打で1点を返されるが、6回を被安打42四球にまとめた。6回には識名君の右翼への2点本塁打が飛び出し、主将・田中良典君(3年)の二塁打で11-1(6回コールド)と試合を決めた。
公式戦初本塁打となった識名君は試合後、「気持ちよく打てた。3年生が少ない中でも先輩たちが盛り上げてくれるので、楽しい雰囲気で野球ができている」と振り返り、田中君は「次の試合もしっかり守って自分たちの野球をしたい」と抱負を語った。
白子(鈴鹿市)と対戦した神村学園伊賀は、1、2回と好機に無得点に終わるも、4回に二死から走者を出して南琉人君(3年)の適時打で先制。6回にも南君の犠飛で2点目を加えた。投げては先発の増田光君(2年)が7イニング、林大翔君(3年)が2イニングをそれぞれ被安打1の無失点に抑え、2-0で零封勝ちを収めた。
2020年4月創部で、県大会2勝目、夏は初勝利となった神村学園伊賀の坂田将太監督は「夏の初戦は苦しい展開になるぞと選手たちに言い聞かせてきた。先制点をもっと早く取りたかったが、投手2人で良い継投ができた。次戦に向けてしっかりバットを振り込んでいきたい」とコメントした。
亀山(亀山市)と対戦した名張青峰は、初回に宮内小太朗君(2年)の適時打で先制し、すぐに逆転を許すものの、2回に中根将吾君(同)の適時打で同点に。3回に3連打と犠飛で2点を勝ち越され、7回に相手の守備の乱れにも助けられ1点差とするも、その裏はミスが重なって2点を追加され、3-6で敗れた。
名張青峰の北森啓史監督は試合後、「1点を取った直後のもう1点が遠かった。投手力では相手が1枚上だったと思う。想定より早めの継投(4回途中)になったことや、最後にミス絡みで失点してしまったこともあったが、チーム全体が守備などでカバーしてくれた」とコメントした。
次戦、上野は16日午後0時30分からダイムスタジアム伊勢で宇治山田商(伊勢市)と、神村学園伊賀は17日午後0時30分から津市営球場で津西(津市)と、伊賀白鳳は17日午後0時30分からドリームオーシャンスタジアムで木本(熊野市)と、それぞれ対戦する。
※試合結果詳細は「伊賀・名張の高校野球応援ブログ」(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載(速報ではありません)