三重県名張市中町の簗瀬水路(城下川)で、紫のハナショウブを載せた2基の「花筏(いかだ)」が涼しげに揺れている。6月12日まで浮かべる予定。
簗瀬水路は江戸時代に整備されたとされ、名張川の高岩井堰から引き込んだ水はかつて、生活用水などに使われてきた。水路への関心を高めようと、水環境保全に取り組む市民団体「川の会・名張」が、30年以上前からほぼ毎年、この時期に設置している。
花筏は全長約1・8メートル、幅約0・9メートルで、幅約4メートルの水路内に係留されている。今年は前年より少し多い約60株ずつ、計約120株のハナショウブが載っている。ゆらゆらと揺れるさまは、旧市街地のこの時期の風物詩として親しまれている。
川の会・名張の竹尾敬三事務局長は「今年は蛍もよく飛んでいて、夜も楽しめる」と話していた。
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