昨年3月の三重県伊賀市議会議員選挙(定数22)で最下位当選だった北山太加視氏(66)と次点の福村教親氏(60)の得票が同数となったことを受け、同市選挙管理委員会(山菅善文委員長)が4月8日にハイトピア伊賀(同上野丸之内)で開いた選挙会の結果、北山氏の当選が決まった。
昨年11月に名古屋高裁が両氏の得票を同数とし、北山氏の当選を無効とする判断を下したことを受け、北山氏が上告していたが、今年3月に上告が棄却され、高裁判決が確定。北山氏は失職し、選挙会が開かれることになった。
選挙会は、選挙長の山菅委員長、立会人7人、選挙管理委員3人が見守る中始まり、先にくじ順を決める抽選を行った。1から10までの数字が書かれた棒型のくじを引き、小さい数字を引いた方が当選となるもので、先に北山氏が「7」、続いて福村氏が「10」を引いた。
選挙会終了後に当選証書の付与を受けた北山氏は「不安な気持ちもあったが、くじに臨むのは大変だと実感した。1年かかったが選挙が終わった。2人のどちらが当選しても伊賀市を思う気持ちに変わりはない。残り3年間、市政のためにいろんな提案をし、一生懸命活動していきたい」と改めて抱負を述べた。
一方の福村氏は「1年かかったが、ある意味ではすっきりした。私たち2人が争ったわけではなく、正々堂々と戦った結果。これからも市政に対して働きたいという思いは変わらない。再発防止にどういう対策を取るのか、市選管には組織として考えてもらいたい」とコメントした。
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