三重県名張市は8月17日、市が管理する調整池の擁壁の一部が5月に倒壊した問題で、コンクリート擁壁の鉄筋量不足が倒壊につながったとみられるとの検証結果を市議会全員協議会で報告した。
倒壊は5月28日未明、同市桔梗が丘西6の「桔梗が丘紫野団地2号調整池」の東側の擁壁で幅約18メートル、高さ約5メートルにわたって発生。市は6月8日から大型土のうを積む応急工事を実施し、施工業者などと原因究明を進めていた。
検証の結果、構造計算と施工図面の食い違いによるコンクリート擁壁の鉄筋量不足が判明。土の圧力に対する擁壁の耐力不足が倒壊の原因と推測されるという。
市によると、調整池は造成工事完了から25年以上が経過しており、法律上の責任追及が可能な期間を過ぎているという。市が交渉した結果、施工業者側から「倒壊壁体の復旧と残存壁体の補強対策を行う」「同時期に施工された1号調整池の補強対策を実施する」との確約書の提出が7月21日付であった。1号調整池についても、2号調整池と同様の構造とみられるという。
施工業者による復旧・補強工事は9月中に着手、年度内に完成する予定。
2021年6月7日【「ドーン」未明にごう音 住宅隣の調整池崩落 名張市桔梗が丘西】(https://www.iga-younet.co.jp/2021/06/07/40197/)
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