三重県名張市は6月7日、市が管理する「桔梗が丘紫野団地2号調整池」(桔梗が丘西6)の東側法面の一部が5月28日未明に崩落したと発表した。崩れたのは幅約18メートル、高さ約5メートルに及び、6月8日からは土のうを積むなどの応急工事を開始し、崩落原因についても調査を進める。現場のすぐ上の家に住む30代会社員男性は「不安で仕方がない」と早期の復旧を求めている。
崩落は5月28日午前3時50分ごろに発生。男性は「雷が落ちたような『ドーン』という音と地震のような揺れで飛び起き、外を見ると木やフェンスが無くなっていた」と話す。市は警察から連絡を受け、緊急処置として崩落箇所をブルーシートで覆ったが、翌日も男性宅の敷地フェンスやブロックまで調整池側に崩れ、建物近くまで影響が及んでいる。男性は「家は6年前に建てたが、こんなことが起きるとは思わなかった。崩落は今も続いているので、一日も早く安全な状態に戻してほしい」と話す。
市によると、調整池は大雨の際に団地から流れ出る雨水を一時的に貯め洪水調整を行う場所。崩落があった調整池は、1994年に団地の開発と一体的に整備され、98年に市に移管された。市は崩落原因の検証結果を踏まえ、本復旧工事を7月以降に実施する予定。
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