三重県名張市は6月3日、昨年4月に移転した旧市立桔梗が丘中学校(桔梗が丘1)の建物と土地を活用する事業者について、公募の結果、学校法人「八木学園」が最優秀提案者に決まったと発表した。この日の市議会全員協議会で市が報告した。
市によると、同学園は伊勢市で通信制の私立英心高等学校を運営。生徒数は約300人で、うち名張市在住の生徒も42人いるという。
同学園が提案した事業計画は、旧桔梗が丘中に英心高の分校で通信制の「英心高等学校桔梗が丘校(仮称)」を設置するもの。今後は、6月末までに市と同学園が基本協定、12月に使用貸借契約を締結し、来年1月から改修工事、同年4月の開校を予定している。生徒数は初年度が本校からの移籍を含む30人を見込み、2030年度には135人まで増やす計画。
旧桔梗が丘中は敷地1万7864平方メートルで、校舎2棟と屋内運動場、格技場、屋外運動場がある。活用を巡っては、市が昨年の春と秋に公募で事業者を募り、初回は1事業者、2回目は2事業者が応募したが、審査の結果、いずれも不採用となっていた。3回目となった今回は、今年1月から4月にかけて公募を行い、同学園のみが応募。5月31日にあった審査委員会で選定された。貸付は無償で、10年以上30年以内で契約を締結する。
現在は新型コロナウイルスワクチン集団接種会場の1つになっているが、今年中はこのまま接種会場として使うことができるという。
市立小中学校跡地の活用が公募で決まったのは、今回が初めて。
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