三重県は4月23日、名張市4人、伊賀市1人など県内で67人(四日市市発表分32人含む)の新型コロナウイルス感染が確認され、入院していた80代男性が死亡したと発表した。名張市の寺田病院でのクラスター(感染者集団)では、新たに20代の女性看護師1人の感染が判明。県内の1日の感染者数としては22日発表の68人に次ぐ2番目の多さで、延べ3418人、死者は76人となった。

 発表によると、感染者の市町別内訳は、四日市市32人、いなべ市5人、桑名・鈴鹿・津・名張市が各4人、亀山市3人、松阪市と東員・朝日・明和町が各2人、伊賀・伊勢市と菰野町が各1人。県内の確保病床392に対する使用数は209、使用率は53・3%。うち重症者用病棟は確保数53に対し使用数は17、使用率は32・1%となっている。

 名張市の同病院のクラスターは感染者が計8人に。職員・入院患者ら176人のうち168人は検査で陰性と確認されたが、女性看護師は一度陰性と判定されていたものの、症状があったため再度検査を受けていた。

 このクラスターに関連し、感染が確認された入院患者(60代女性)の接触者で、同居家族の40代男性と、患者女性が4月中旬に自宅を訪問した70代女性の2人も検査で陽性と確認された。同市では他に、60代女性(無職)、県外に勤務する30代男性(会社員)の感染が確認された。

 伊賀市では、県外感染者の接触者として検査を受けた県外勤務の30代男性(会社員)も検査で陽性が確認された。県外で検査を受けたため、三重県の感染者数には含まれない。

 いなべ市では、感染が確認された60代男性の同居家族4人(60代女性、30代男性、同女性、10歳未満の未就学女児)と、40代男性(会社員)が陽性に。朝日町では、同居する10歳未満の未就学女子2人が22日に発熱し、同日受けた検査で陽性となり、同居家族1人と知人3人が濃厚接触者として特定されている。

 鈴鹿市では、ともに発熱の症状があった、同居する60代女性(無職)と10歳未満の小学生女児が陽性となり、女児が通う小学校では数十人規模の接触者調査が進められている。

 9日に海外から帰国した桑名市の50代男性(自営業)は空港検疫で陽性が確認された後、20日まで県外に滞在していたが、その後に発熱やせきなどの症状が現れ、検査で陽性と確認された。現時点で、この男性の接触者は確認されていない。

 県外感染者の接触者調査で2度陰性になっていた伊勢市の40代女性(会社員)は、最初の検査を受けて1週間後の20日以降に全身倦怠感や39度台の発熱などが出現し、22日に受けた3度目の検査で陽性と確認された。

 陽性者の同居家族として接触者調査を受けた津市の30代男性(会社員)は、無症状だが陽性となり、職場関係者15人が接触者として特定されている。

 また、4月中旬に感染が確認された50代女性1人が変異型ウイルスに感染していることがわかった。変異型ウイルス感染者は298人となった。

※4月23日午後6時40分追記

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