三重県名張市は2月11日、固定資産税の標準税率に0・3%を上乗せする超過課税「都市振興税」の3年間延長について、1回目の住民説明会を市教育センター(百合が丘西5)で開いた。当日参加の4人を含む市民19人が参加、説明後には質問が相次いだ。
振興税「延長」賛成多数で可決 議員報酬削減も延長 名張市議会
この日、市側から財政状況や都市振興税の使途など説明があった後、市民7人が▽議決前に市民への説明会がなかったことを問うもの▽コロナ禍への配慮を求めるもの▽市職員や市議の給与カットを求めるなどと質問。
市民への説明については「議会に説明しているから市民に説明しなくても良いという考えか」「今日の説明会は事後承諾」「市民が負担するものは市民の意見を聞く必要がある」などの意見が上がり、市側は「市民の代表である議員と議場で議論し方向性を定めるのが筋」などと答えた。
コロナ禍への配慮については「減免、減税、増税見送りが国の方針。名張市は違うのか」「2021年度だけでも超過課税を避けるべきでは」などの意見に対し、市側は「市民の経済状況が厳しいことは理解しているが、コロナ禍は市財政にも影響がある。何とかご協力頂きたい」などと理解を求めた。
給与については「市職員も議員も比較的給与が高額。普通でいいのでは」「一般10%、幹部15%、市長30%、市議50%給与カットを」などの声が上がった。市側は「市職員の給与カットをあまりやると、人材を得られない。人件費に占める割合は非常に少ない」「一般行政職を減らしたため、病院職員のウエイトが高くなってきている」などと答えた。
当初、説明会の所要時間は質疑約1時間を含む1時間30分程度と想定されていたが、一部参加者から「質問者の手がやむまで続けてほしい」と要望があり、終了まで約2時間10分に及んだ。
今後、説明会は▽13日午後5時30分から桔梗が丘市民センター(桔梗が丘6)▽19日午後6時から市防災センター(鴻之台1)でも予定されている。市財政経営室によると、募集は終了しているが、参加希望者がいる場合は柔軟に対応するという。
問い合わせは市財政経営室(0595・63・7403)まで。