「女人高野」で知られる宇陀市室生の室生寺で、仏像などの文化財を収蔵、展示する「宝物殿」がオープンした。【宝物殿の展示室に並ぶ仏像=宇陀市室生で】
建物は鉄筋コンクリート造地下1階、地上1階建てで、国宝の五重塔などが立ち並ぶ境内に造営。収蔵品の多くは土蔵の宝蔵庫に収められていたが、文化財保護のため温度や湿度を適正に管理できるようにするため、新設された。今年3月に開館予定だったが新型コロナウイルスの影響で、9月5日まで約半年間延期されていた。
展示室を兼ねた収蔵庫は1階部分で、金堂などから移された国宝の「十一面観音菩薩立像」(平安時代前期)や「釈迦如来坐像」(同)、国重要文化財の「地蔵菩薩立像」(同)や「十二神将立像」(鎌倉時代)など9体が安置。以前より、仏像を近くで見ることが可能という。
拝観料は400円(入山料中学生以上600円、小学生400円は別途)。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館人数と時間の制限がある。
問い合わせは同寺(0745・93・2003)まで。
2020年9月12日付779号23面から
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