新型コロナウイルス感染拡大防止で人々のマスク着用が日常的になっているが、名張市平尾の近鉄名張駅東口前に建つ江戸川乱歩(本名・平井太郎、1894‐1965)の銅像も現在はマスク姿になっている。誰が取り付けたのかは不明だが、建立した名張ロータリークラブ(RC)は好意的に捉え、現状のままにする考えだ。【マスク姿になっている江戸川乱歩像=名張市平尾の近鉄名張駅前で(8月24日撮影)】
乱歩は同市出身の探偵小説家で、像は同RCの創立50周年記念事業として2013年4月に建てられた。ブレザーを着てベレー帽をかぶった晩年の姿が等身大で表わされている。駅員などによると、マスクは1週間以上前から取り付けられていたといい、市も把握していないという。
同RCでは今年4月ごろ、感染拡大防止の啓発のため、岐阜県のJR岐阜駅前の織田信長像にマスクが取り付けられたことなどを受け、乱歩像についても検討したが、マスク不足の状況下でもあったため見送っていた。
同RCの淺津英明会長は「はじめは驚いたが、市民のどなたかが自発的に像を啓発活動に使って下さったものと捉えている。しばらくはこのままにしておきたい」と話した。
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