【エンジンカッターで壁に開口部を作る様子=名張市で】

 近い将来に発生が危惧される南海トラフ地震などを想定し、救助のために倒壊した建物の壁を破壊したり、二次崩壊を防いだりする訓練を、三重県の名張市消防本部が2月21日、市街地にある解体予定の建物を活用して実施した。

 同本部によると、訓練施設以外の建物を活用した同様の訓練は初めてで、所有者と解体工事業者の全面協力を得て実施できる運びになったという。

 この日は、名張消防署員で組織された特命救助チーム員14人が参加。参加者は交代で、鉄筋コンクリート造の建物に付けた目印に沿ってエンジンカッターで壁を切断し、人が通れる程度の大きさの穴を開けていった。また、同じ敷地内にある木造建物では、角材を使って安定化する作業にも取り組んだ。

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