【北川市長(左端)に要望書を提出する(右から)大西さん、角田さん、井村さん=名張市役所で】

 江戸時代初期の武将で名張藤堂家の祖・藤堂高吉(1579‐1670)の功績を顕彰する「藤堂高吉公顕彰会」と名張藤堂家の家臣の子孫らでつくる「名張藤堂家温故会」は4月23日、来年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」での高吉の登場や三重県名張市の紹介などを求める要望書を北川裕之市長に提出した。

 高吉は織田信長の重臣、丹羽長秀の三男で、幼名は仙丸。本能寺の変の後、4歳の時に羽柴(豊臣)秀吉の弟、秀長の養子となった。その後、秀長の後継者が甥の秀保になり、10歳で家臣の藤堂高虎の養子に。高吉は高虎とともに朝鮮出兵に従軍するなどしたが、高虎に嫡男が生まれ、跡継ぎになれなかった。

 この日は、同顕彰会代表の角田勝さん(82)と同温故会副会長の大西武夫さん(81)、名張藤堂家の菩提寺、徳蓮院(平尾)住職の井村道弘さん(73)らが市役所を訪問。角田さんは「高吉公は悲運の武将と言われるが、名張の町の礎を作った。なんとかドラマに出るよう、NHKに要望してほしい」と話し、北川市長に要望書を手渡した。

 受け取った北川市長は「せっかくのチャンスなので、生かせるようチャレンジしたい」と述べた。ドラマの主人公、秀長ゆかりの奈良県大和郡山市に助言を求めるなどしながら、NHKへの要望活動を進めるという。

 NHKのホームページによると、ドラマで秀長役は俳優の仲野太賀さん、高虎役は俳優の佳久創さんが発表されている。

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