【作品を紹介する林さん】

 クラフトバンド作家「かご屋『tete』」として活動している三重県名張市つつじが丘北の林江利さん。ナチュラルな色合いのカラーバンドを丁寧に編み上げた作品が、幅広い年代から支持を得ている。

 8年前に第4子を出産後、外出できない状況が続く中で、集中できるものを探した。手芸が好きで、思いついたのが、クラフトバンドを使った籠作り。インターネットなどを参考にまねて作ってみたが最初はうまくいかず、さまざまな方法を参考に、自己流で創作するようになった。

 子どものおむつ入れから始め、「仕切りがあれば」「ふたがあれば」と自らの経験を生かし、使い勝手が良く、欲しいと思えるものを制作し続けた。家中が作品だらけになっていた2018年、インスタグラム(@tete_band)などを開設して販売を始めた。昨秋には創作活動を本格的に始め、県外で委託販売したところ火がつき、全国からオーダーが増えたという。

 林さんの作品は、大小の籠の他に、ピクニックバスケットやかばんなど。持ち手やふたもクラフトバンドで作る。「おばあちゃんが使っていたような籠がイメージにある」そうだ。

 4月中旬には、ワークショップやさまざまな作家の委託販売ができる念願の拠点を同市東町に開設する予定だという林さんは「ライブ配信もして、ここが作家さんたちを推していくきっかけになれば良いし、交流できる楽しい場にもなれば」と目を輝かせた。

2025年3月22日付888号17面から

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