【北野さん】

北野和志さん(31)

 三重近鉄タクシー名張営業所のドライバー。日々、さまざまな利用客を目的地まで送り届けている。「お客さまの人生観を率直に学ばせていただける仕事」と、業務にやりがいを感じている。

 幼いころから自然が好きで、高校から農業を学び、大学時代は荒れ地を開墾して畑にする「農園部」を立ち上げて活動した。卒業後は津市の農業生産法人に就職したが、父親が倒れてからは伊賀市阿保の実家に戻り、29歳の時にタクシードライバーの仕事に就いた。

 担当エリアは名張市全域で、買い物などで伊賀市へ送迎することもあり、多い日は1日30件ほど対応する。最近はタクシー予約アプリの普及で、高校生の利用もあるという。

 先輩社員からのアドバイスで、聞き役に徹することや丁寧なブレーキングを心掛けており、「あなたのタクシーにまた乗りたい」とほめられることもある。

 入院中の夫を見舞う高齢女性の送迎を何度か担当した時には、夫が退院する場面にも遭遇し、「込み上げるものがあった」と振り返る北野さん。今後については「幸せな家庭を築き、40年はタクシードライバーを続けたい。人との繋がりを大切にし、地域の活性化にも貢献したい」と話した。

 趣味はランニングと家庭菜園。毎朝のラジオ体操やストレッチ、筋力トレーニングなどにも取り組んでいる。

【私のお気に入り】快眠3点セット。マットレスは三浦知良選手や大谷翔平選手が愛用していると聞いて購入した。運転の疲れが取れ、寝心地が良くなったそう。1日7時間の睡眠を目標にしている。
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