【千手滝の滝つぼに入り手を合わせる水行の参加者たち=名張市赤目町長坂で】
三重県名張市の景勝地・赤目四十八滝渓谷(赤目町長坂)で3月30日、観光シーズンの幕開けを告げる恒例の「滝まいり(滝びらき)」があり、公募で集まった参加者25人が修験者らに導かれ、渓谷内で水行や火渡りなどに臨んだ。
同渓谷を保全・管理する赤目四十八滝渓谷保勝会が、訪れる観光客らの無病息災や諸願成就を願い、毎年この時期に企画・運営している行事。参加者たちはこの日、午前10時から渓谷入り口の延寿院(松本篤明住職)で安全祈願を受けた後、渓谷内の千手滝(落差約15メートル)まで30分ほど歩いた。

白装束に着替えて足袋とわらじを履き、「世界平和」「夫婦円満」「大学合格」などの願い事を記した白い鉢巻きを身に着けた参加者たちは、柴燈護摩がたかれ修験者らが般若心経を唱える中、腰や胸まで滝つぼに浸かって数分間、手を合わせた。この日は朝から曇り空で気温が上がらず、水行が行われた正午前の千手滝付近は、気温9度、水温は6度だった。

延寿院のシダレザクラ
延寿院には、樹齢400年と伝わる樹高約7メートルのシダレザクラ(市天然記念物)があり、滝まいりに合わせるように見頃を迎えた。
4月20日までは午後6時から同9時の間にシダレザクラがライトアップされる他、境内に置かれた電子オルガンは「ストリートピアノ」として自由に演奏できるという。
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