【伊賀市議会議場=同市四十九町】
三重県伊賀市議会(赤堀久実議長)は3月25日、新年度の一般会計予算に対する付帯決議案など64件を可決、同意し定例月会議の全日程を終えた。付帯決議案は市立たまたき保育所(同市玉瀧)の運営経費と西柘植地区市民センター(同市下柘植)の維持管理経費に対する2件が提出され、採決の結果はいずれも賛成13、反対6だった。
市の民営化計画で閉所の対象だった同保育所は、昨年11月に就任した稲森稔尚市長の政策変更によって2025年度も継続して開所することを決定。提出者代表の森川徹市議は「明らかな説明不足で地域に混乱を招いたと言わざるを得ない」などと指摘し、改めて住民と協議の場を設けることや、新年度の運営を基に今後のあるべき姿を検証することなどを求めた。
同保育所をめぐっては、地元の住民自治組織「玉滝地域まちづくり協議会」が採決前日の24日、稲森市長と赤堀議長に存続を求める要望書を提出。複数年にわたっての開所の検討などを訴えていた。25年度の入所希望者は当初2人だったが、市が再募集して7人に増えている。
ホール機能などを持つ旧ふるさと会館いがに20年3月で施設廃止となって以降に移転した同地区市民センターの維持管理経費に対しては、提出者代表の西口和成市議が年約300万円かかっている光熱水費について他施設と比較して高額と指摘。縮減に向けた維持管理方法の見直しや移転した施設のあり方について住民と意見交換しながら検討するよう求めた。
赤堀議長を除く付帯決議2件の採決結果は次の通り(敬称略)。
【賛成】市川岳人、上田宗久、内原篤、北森徹、北山太加視、陶山美佐、寺村京子、中岡久徳、西口和成、桃井弘子、森川徹、山口康子、山下典子
【反対】浅川友和、大石亮子、西田方計、百上真奈、森中秀哲、宮崎栄樹
【欠席】福岡正康、福村教親