【市有形文化財に指定された波多岐神社本殿=伊賀市土橋】

 三重県伊賀市教育委員会は3月24日、同市土橋の「波多岐神社本殿」と同上野丸之内の「上野公園慰霊塔」を市有形文化財(建造物)に指定した。

 波多岐神社の本殿は木造一間社流造(桁行約2・1メートル、梁行約1・8メートル)。文化財指定に含まれている棟札15枚から、現在までに至る修復などの履歴をうかがい知ることができ、建立は江戸前期の17世紀中頃と考えられるという。周辺5地区の人々が屋根のふき替えや修理を切れ目なく行い、その結果として良好な保存が図られたと評価した。

上野公園の慰霊塔=伊賀市上野丸之内

 鉄筋コンクリート造の上野公園の慰霊塔は高さが5・5メートル、幅と奥行が8・7メートルで、完成は1955年5月。基壇奥には「慰霊」の文字が刻まれた銘板収納室を配置し、同中央には円形にくり抜かれた部分があり、常緑樹の「イチイ」の木が植えられている。付属施設の歌碑や鉄製花台、手水塔も文化財に含まれた。

 市の指定文化財は今回で292件(建造物は44件)になった。

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