【作業服姿の実習生に花の生け方を伝える名張高生=名張市東町で】
三重県名張市東町の県立名張高校で2月26日、市内で働くベトナム出身の技能実習生15人が、華道や茶道を通じて生徒たちと交流した。
実習生は住宅設備メーカー「LIXIL」の名張工場(蔵持町芝出)で働く20代前半の男女で、今年来日した9人も含まれる。高校生は、茶道部や華道部の生徒ら3年生13人が参加した。交流は2023年12月以来2回目で、今回はひな祭りをテーマにした。
華道の体験で実習生たちは、青とピンクの2つの花器を使い、桃の枝やチューリップ、菜の花、スイートピーなどを使って「お内裏さま」と「おひなさま」をイメージした生け花に挑戦。生徒たちは、身振り手振りやスマートフォンの翻訳アプリを駆使してバランスの取り方などを助言し、実習生をサポートした。
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茶道の体験では、実習生が茶道部の生徒から作法の説明を受け、差し出された抹茶と名張の三色団子を味わった。中には正座に苦戦する実習生もいた。
1月に来日したグェン・ティ・トゥ・ウェンさん(23)は「初めての体験で楽しかった。生け花は、高校生が熱心に教えてくれたおかげで奇麗に見えるようになった」と笑顔を見せた。3年の井上有加さん(18)は「言葉が通じなくても伝え方はいっぱいあったけど、大学で言語を学びたいと思った」と話した。
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